外断熱・内断熱という言葉は正確にはコンクリート建造物に使われる用語です。
木造においては正しくは、外張り断熱工法、充填断熱工法といいますが、
イメージ的に分かり易いので便宜上木造でも外断熱、
内断熱という使い方もします。
日本ではグラスウールという綿のような
断熱材を壁の中に詰め込む断熱方法(充填断熱)が現在も主流です。
ただし、この断熱方法には危険が伴います。
キーワードは「壁体内結露」。
壁の中の湿気が、外部との温度差で結露してしまう場合があります。
断熱材の施工が悪いと、カビの温床になり構造躯体がどんどん劣化してしまう恐れがあるのです。
見えない部分で進行しますのでこれほど怖い事はありません。
気付けばカビだらけの壁の中で暮らし、
柱の腐っている状態になってしまう可能性があります。
断熱材自体の性能も落ちることながら、家に隙間が出来やすく、
湿気が出入りし、効率的な換気計画も出来にくくなります。
しっかりと施工していくことが大切です。
外張り断熱工法では、構造躯体を外側からすっぽりと板状の断熱材で覆い、
高気密・高断熱が実現出来ますので、熱効率が良く、躯体が長持ちするメリットがあります。
デメリットは施工の手間と高性能断熱材の材料費でイニシャルコストがかかること、
施工会社や事例もまだまだ少なく歴史が浅いということも不安材料の一つです。